COLUMN

コラム

Vol.1

なんのための制服?

はじめまして、UNIMAX SAIGONの笹山と申します。2005年3月に第5代社長としてホーチミンに赴任してから5年間、また2回目の駐在で2016年4月に第8代社長として再赴任してから3年ちょっと。中国天津での経験も含めると約10年以上、縫製工場の社長をやっております。お休みの日曜日の午前はほぼゴルフ、その後焼き肉、健全なマッサージと まさにホーチミンライフを満喫しております。

さて読者の皆様の中には、現在では社長や管理部長という役職で駐在されていても、日本では営業や生産管理の仕事をなさっていてベトナムに赴任してからはじめて「こんな仕事もやるのか」と思われている方もたくさんいらっしゃるかと思います。

制服制定の業務もその内の一つではないでしょうか?想像するに日本では平日はスーツか工場の制服を着て、休日は奥さんが買ってきてくれたファストファッションの服で過ごすという方が、いきなり制服を決めろと言われても無理な話ですよね。でも部下は「もっと快適なものを」とか「もっといいものを」とか勝手にあなたに言ってきます。そんな時にご自身の判断基準が持てるように、制服選びのノウハウをユニフォーム業界32年の私が伝授いたします。

最初は「なぜ制服を着せるのか」です。制服着用の意義については、「一体感がでる」とか「福利厚生の一環」とかもあるのですが、ここでは経営側の「着せる側の論理」について話したいと思います。皆さんは経営者ですから制服を着用させるのは「企業業績を上げるため」です。企業業績を上げるには①売上をあげる。②コストを下げる。この二つしかありません。あなたの会社の制服がこの2つの内のどちらなのかを良く考えてください。これがぶれると制服選びそのものがぶれていくので要注意です。

  1. ① 売上を上げる要素は、まず企業イメージのアピール効果です。接客や販売業などではこの企業イメージは非常に重要で、経費も福利厚生ではなく、広告費用の一部として考えるべきです。また企業の信用アップには工場でも身だしなみをきちんとさせたり、金融機関などでは従業員と顧客の識別をきちんとする事でお客様からの信頼を勝ち取らねばなりません。
  2. ② コストを下げる要素は、作業効率の向上です。安全で快適な制服で従業員が一体感をもって仕事をしなければ作業効率はあがりません。また業種(食品産業、電子部品生産など)によっては作業服によっては品質に影響が出かねませんし、安全性で問題があれば労災発生時に予想外のコストが増大しかねません。

制服をなんとなく福利厚生費用と思っていては、一体いくら費用をかけるべきなのかがわからず、かけるべき費用すらもかけてないということになりかねません。
まずは制服が自社の業績に何をもたらすのか、目に見えて計算はできなくともどんな効果があるのかをしっかりと理解して制服選びにのぞんでください。

AUTHOR
笹山 裕二
UNIMAX SAIGON CO., LTD 代表取締役社長
2005年3月に第5代社長としてホーチミンに赴任してから5年間、また2回目の駐在で2016年4月に第8代社長として再赴任してから3年ちょっと。中国天津での経験も含めると約10年以上、縫製工場の社長をやっております。